ギターアンプに関する知識
ギターEXP
VOL.16
ギターアンプは役割的に3つのセクションに分かれています。プリアンプ部、パワーアンプ部、スピーカー部です。この順番で信号は流れていきます。そして、これらが複雑に絡み合って出音が決定されます。
PRE AMP プリアンプ部
基本的な音作りはこの部分で行われ、パワーアンプで拾えるレベルまで信号を増幅します。ボリューム、トーンなどのコントロール類があるのもここです。アンプの中で、もっともギターサウンドを左右するのは、このプリアンプといえるでしょう。
POWER AMP パワーアンプ部
プリ部から受け取った信号をスピーカーを鳴らせるまでに増幅します。単純に音を大きくする部分ですので、殆どの場合、ツマミ類はありません。但し、単体のパワーアンプにはインプットレベルコントロールがある場合もありますし、マーシャルやメサブギ等にはプレゼンスコントロールが付けられています。アンプのワット数というのは、この部分のパワーレベルです。ワット数が大きいほど音は大きくなるのですが、音への変換効率も関係ありますので、一概には言えません。単純に音を大きくする部分とはいえ、音色にも関係します。
SPEAKER スピーカー部
音の出口です。スピーカー自体の大きさや種類、鳴らす個数、キャビネットの構造等により、音色は変わってきます。私は、抜けの良いローがしっかり出る大きな口径のスピーカーが好みです。
さて、ギターアンプは、ラックシステムがギターアンプと呼ぶべきものかは別にして、下図にあげたコンボ、スタック、ラックシステムの3つのタイプに分類できます。それぞれに長所短所があります。最近では、コンボアンプが人気のようですが、スタックには根強いユーザーがいますし、昔はスタジオミュージシャンの使用が主だったラックシステムも、実際に使っているギタリストをライブハウスで見掛けるようになってきました。

COMBO AMP コンボアンプ
上で説明した3つの部分が一つにまとまったタイプです。ベストマッチに設計されているので、相性等を考える必要がありません。ただし、PEAVYの5150など大型のものになると、持ち運びには不便です。また、全て一体型ですので、スピーカーの振動がプリ、パワーアンプ部(特に真空管)に影響を与えると言われています。そのためか、100W程度のアンプでも12インチスピーカー2発というスペックが多いようです。しかしながら、今やPAを使うことが当たり前ですので、ライブでも十分に活躍できると思います。
STACK AMP スタックアンプ
プリアンプとパワーアンプを一体化したヘッドと呼ばれる部分とスピーカーキャビネットにセパレイトされたタイプです。コンボアンプの振動の問題が解消されていますので、大型のものが主流です。キャビネットは、12インチスピーカー4発というものが主流で、これを複数繋ぐこともあり、大音量向きと言えるでしょう。
RACK SYSTEM ラックシステム
ラックタイプのヘッドなどもありますが、ここでは、アンプ構造を完全に3分割したもの考えます。何よりも、拡張性が高いことが、このシステムの長所です。プリアンプやパワーアンプの一方だけ別のものに取り替えることも簡単に出来ます。逆に言えば、相性を考えなければならないということもあります。しかしながら、今後最も楽しみなギターアンプの構築法です。
アンプの構造を考えた上で、タイプ別に紹介しました。最後に、ギターアンプに関連する情報をいくつか列挙します。何かの際に役立つことがあるかもしれません。
[1]ヘッドだけ、あるいは、プリアンプとパワーアンプの二つだけを持っている場合、スピーカーキャビネットが無いスタジオ等でも、コンボアンプのスピーカーが使える場合があります。YAMAHA等のコンボアンプには、裏にスピーカーアウトがあり、スピーカーケーブルがインプットされているので、それをはずして、自分のヘッド、又はパワーアンプのスピーカーアウトに繋げば大丈夫です。ただし、スピーカーケーブルの形状とインピーダンスが合っているかの確認は必要です。残念ながら、よく見掛けるRoland JCシリーズでは、この方法は使えません。
[2]プリアンプとパワーアンプはオーディオケーブル(ギターケーブル)で、ヘッドまたはパワーアンプとスピーカーはスピーカーケーブルで繋ぎます。スピーカーケーブルは、オーディオケーブルと似ていますが、全く別物ですので、取り違えて使わないようにしましょう。また、ケーブル類は全て接続した状態で、どのスイッチも入れるようにします。
[3]プリアンプしか持っていない場合、アンプのリターンに繋ぐことが出来ます。アンプのセンド〜リターンは、本来、エフェクターを繋ぐ場所なのですが、ギターアンプの信号の流れとして、「プリアンプ部〜センド〜エフェクター〜リターン〜パワーアンプ部」となっているので、アンプのパワー部のみを使おうというものです。
[4]単体のパワーアンプについては、ギター、ベース、PA用と特に区別はありませんので、ワット数を考慮すれば、あとは好みで選んで良いようです。
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