レースセンサーを考える
ギターEXP
VOL.34
ギタリストの誰もが、ハムバッカーに飽きた頃、登場したのが、「Fender Lace Sensor」です。シングルコイルピックアップでありながら、ノイズは非常に少ないと云えます。
基本的な構造上の特徴は、
[1]シングルコイルピックアップであり、
[2]バータイプであり、
[3]ゴム磁石を使用した、
[4]パッシブ回路である。
ということになります。ゴム磁石の使用(複数枚使われている)という非常に稀な構造をもつレースセンサーは、シングルコイルでありながら、ノイズが非常に少ないのが優れた点であり、また、同時にシングルコイル独特のアタッキーなサウンドを失っていません。[2]については、他のバータイプのピックアップと同様に、チョーキング時にも音が小さくなることがないという利点があります。[4]については、「レースセンサー=アクティブ」という話を良く聞くのですが、これは明らかな間違いです。こういった話があるのは、おそらく、レースセンサーがエリッククラプトンモデルに搭載されていたことからだと思われます。エリッククラプトンモデルは、レースセンサー搭載以前から、ミッドブースト回路が配線されていて、この回路こそが、アクティブだったため、勘違いが起きたと考えられます。もちろん、レースセンサー搭載のエリッククラプトンモデルにも、アクティブ回路が搭載されています。しかしながら、レースセンサー自体は、パッシブのピックアップです。また、レースセンサーは、それまでに作られたシングルコイルピックアップよりも高出力であるという点も、こういった勘違いを生んだのかもしれません。
繰り返しになりそうですが、サウンド的な特徴は、
[1]シングルコイルの音であり、
[2]ノイズは少なく、
[3]サスティンもあり、
[4]パワーはかなり得られる。
といったところでしょうか。他のフェンダー製ピックアップにも通じる部分ですが、クランチ系のサウンドつまりあまり歪ませないドライブサウンドに、ぴったりの音といえます。
レースセンサーには、Gold、Silver、Blue、Redの4種類がありますが、それぞれの特徴は、
| 名称 | 説明 |
| Gold | エリッククラプトンモデルのフロント・センター・リアに搭載されているモデル。もっともビンテージなサウンド。シングルらしく、低域は弱く、高域が強い。 |
| Silver | 中域成分が多く含まれる。太いサウンド。フロント向きとされている。 |
| Blue | SilverとRedの中間的な印象。センター向きとされている。 |
| Red | レースセンサーの中で最もハイパワーなモデル。リア向きとされている。 |
といった具合です。出力は、Gold→Silver→Blue→Redの順で大きくなります。
トーンキャラクターはシングルコイルでありながら、充分なサスティンとパワー、そして、少ないノイズといったレースセンサーを、今は手放したストラトに搭載(Gold×3)していましたが、とても気持ちの良いサウンドだったと記憶しています。
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