ネックの調整

ロック・ギター・エキスパート

VOL.19

ギターのネックは、殆どが木で出来ています。木は湿度や温度によって、膨張したり、逆に収縮したりします。そこで、定期的に行っておきたいネック調整の手順を説明します。

STEP.1 チューニング。
状態をみる前に、チューニングします。実際に演奏される状態にしておかなければ、続く調整が上手く出来ません。正確にチューニングしておきましょう。

STEP.2 ネックの状態を見る。
ネックは最終的に、完全に直線状態にするという意識で見ていきます。しかしながら、様々な要因で、真直ぐに出来ないことも多いですから、その場合は、順ゾリを許容し、逆ゾリは排除するという方向性でいきます。ここで、ネックのソリ具合を確認し、どう調整すれば良いのかを見極めておきます

ネックの状態の見方

上の図のように、1フレットと最終フレットのブリッジ側の2箇所を押さえて、弦とフレットの間隔を見ます。間のフレットと弦が完全に隙間無くくっ付いている場合は、逆ゾリ。間隔があれば、順ゾリと考えられます。1〜6弦まで全て確認します。特定の弦だけが、順ゾリまたは逆ゾリを示す場合もありますが、これは、ネックのネジレ等に起因するもので、特殊工具や技術が無いと修正できませんので、リペアに出した方が良いかもしれません。ここでは、どの弦でも「逆ゾリを示さないように」と考えておきます。

STEP.3 ソリの修正。
STEP.2でネックの状態が分かったら、順ゾリの場合はトラスロッドを締め、逆ゾリの場合は緩めてやります。つまり、トラスロッドを締めれば逆ゾリし、緩めれば順ゾリします。

ネックのソリ

この時1/4回転くらいまでしか、トラスロッドは回してはいけません。少し回しては、しばらく置いて、STEP.1に戻ります。また、無理に回すことも避けましょう。ここまで調整が済んだら、ネックは真直ぐ、または、最低限の順ゾリになっている筈です。わざと順ゾリにする方法もありますが、それが果たしてギターにとってベストなものかどうかという疑問もあるようです。繰り返しになりますが、私は

「ネックは真直ぐに、順ゾリは許容するが、逆ゾリは排除する。」

ということを第一に考えています。もし、わざと順ゾリにする方法をとる場合でも、この時点では、出来るだけ真直ぐにしておき、弦高調整等も全て終えてから、一番最後に少しトラスロッドを緩めるという手順が良いようです。