ギターEXP
VOL.22
指板上に配置されたあるスケールに対して、異なる位置で連続して同じアプローチを行うことは、とても面白い効果を与えてくれます。フレーズを上手く組み立てれば、クラシカルな雰囲気も出せるでしょう。同一のアプローチ=グループにポジション移動つまりリニアな動きを絡ませてフレーズを作っていきます。
具体的に説明していきます。下の3つのフォームを見て下さい。それぞれは微妙に違いますが、音の並び方は、基本的に同じものです。
FORM.1![]() | FORM.2![]() | FORM.3![]() |
「人→薬または小→中→人」という順番です。下図は、Eハーモニックマイナーの1弦上の音列の一部です。ちなみに音は、「D# - E - F# - G - A - B」です。これを連続する3音にグループ化します。
A〜Dの4グループが出来ます。そして、AにはFORM.3、BにはFORM.2、CにはFORM.1、DにはFORM.2をそれぞれのグループに当てはめます。これを様々に動かしてみます。その一例です。リニアラインの初歩といったところでしょうか。
4音を「ピッキング→H→P→P」とレガートにすることも可能です。同じアプローチで4音弾く→ポジション移動という形で、フレーズを繰り返していきます。この様に、一つのアプローチでも、積極的にポジション移動を加えることで、色々なフレーズが生み出せます。
このフレーズ自体はそれほど難解なものではありませんが、リニアな動き無しでは考えられないものです。また、固定したポジションで、このフレーズを弾くことは、大変な努力を必要とするでしょう。リニアな動きは、ギタリストの表現を広げてくれます。
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