組合規約案の作成
労働組合の結成大会前に準備することとしては、組合規約案の作成、当面の運動方針案の準備が挙げられます。
規約の内容
規約の中で最も重要なことは、民主的な組合運営が保障されることです。組合員が平等に取り扱われ、組合の各機関の運営が民主的に決定される仕組みであることが重要です。このため、規約は労働組合法第5条第2項に定められている以下の事項をを含んでいることが必要とされます。
- 労働組合の名称
- 労働組合の主たる事務所の所在地
- 連合団体でない労働組合(単位労働組合)の場合には、組合員がその労働組合のあらゆる問題に参加する権利及び均等の取扱いを受ける権利をもつこと。
- だれでも、どのような場合であっても、人種、宗教、性別、門地又は身分を理由として、組合員としての資格を奪われないこと。
- 単位労働組合の場合には、役員は組合員の直接無記名投票によって選挙されること。
連合体である労働組合又は全国的規模をもつ労働組合の場合には、役員は、傘下の単位労働組合の組合員の直接無記名投票によるか、又は組合員の直接無記名投票によって選挙された代議員の直接無記名投票によって選挙されること。
※組合役員の任期が2年のところもある。
- 総会は、少なくとも毎年1回は開催すること。
※定足数(議決必要人数)をあまり厳しくすると、機関運営が成立しなくなることがある。
- 会計報告は、あらゆる財源と支出内容、おもな寄付者の氏名及び現在の経理の状況を記載し、組合員が依嘱した職業として会計監査を行う会計監査人によって正確であるとの証明を受け、その証明書とともに、少なくとも毎年1回は組合員に公表すること。
- ストライキ(同盟罷業)を行うには、組合員の直接無記名投票か、又は組合員の直接無記名投票によって選挙された代議員の直接無記名投票を行い、その有効投票の過半数の賛成を得ることが必要であること。
- 規約を改正するには、単位労働組合の場合には、組合員の直接無記名投票を行い、全組合員の過半数の賛成を得ることが必要であること。
連合体である労働組合又は全国的に組織をもつ労働組合の場合には、傘下の単位労働組合の組合員の直接無記名投票によって全組合員の過半数の賛成を得るか、又は組合員の直接無記名投票によって選挙された代議員の直接無記名投票によって全代議員の過半数の賛成を得ることが必要であること。
また、日常の組合運営を円滑に運ぶためには、他にもあらかじめ規約で定めた方がよい事項もあります。代表的なものとしては、
- 組合の滋養
- 組合員の範囲
- 組合員の権利・義務
- 加入・脱退の手続き
- 組合の機関
- 議決の方法
- 選挙の方法
- 組合費
- 会計
- 表彰・制裁
等です。特に、組合員の範囲などは、組合の事情によって組合が自主的に決めるべきものですが、組合の自主性と労働者の利益を守り、組織が強く結束できるかを基準にして決めるべきでしょう。
その他
予算案・結成宣言案も、また役員選挙の準備も事前にしておく必要があります。最初の労働組合の要求案は、あらゆる要求を盛り込むのではなく、組合員が労働組合結成の効果を感じられ、また、ある程度実現可能なものとなるようにするほうが望ましいでしょう。
(2008.4.12)