不誠実な団体交渉と予備折衝

労働組合の作り方

by Tobuki

不誠実な団体交渉

  1. 使用者が、交渉の当初から合意達成までもっていく意思のないことを明確にした交渉態度
  2. 拒否回答や一般論を繰り返すのみで、議題の実質的検討に入ろうとしない交渉態度
  3. 十分な説明を行わないまま、当初の回答に固執する態度
  4. 組合の要求・主張に対し十分に回答や説明・資料提出を行わない態度

などを示し続けた場合、誠実交渉義務違反との判断が下されても、やむを得ないことになります。

次のような場合、誠意を持って団体交渉に応じていないとされています。

  1. 根拠を示さずに自己の主張に固執する(東北測量事件 最高裁 H6.6.13、潮文社事件 東京高裁 S62.12.23、中労委[株式会社シムラ]事件 東京地裁 H9.3.27、中労委[京都府医師会]事件 東京地裁 H11.3.18)
  2. 交渉権限のある者が出席しない(大阪特殊精密工業事件 大阪地裁 S55.12.24)
  3. 無用な引き延ばし(文書交換による主張のやり取りに固執し、直接交渉に応じない 清和電器産業事件 最高裁 H5.4.6、大阪赤十字病院事件 最高裁 H4.11.26)
  4. 無用な引き延ばし(交渉に先立って組合構成員の名簿提出を求める)
  5. 無用な引き延ばし(団体交渉の出席人数の制限、交渉開始に至る手続問題などを楯に交渉開始を遷延させる 商大自動車教習所事件 最高裁 H1.3.28、文英社事件 最高裁 H4.11.26)

予備折衝

何のルールも決めないで団体交渉をもっても、いわゆる大衆団交になったり、議論がまとまらなかったりします。そこで、団体交渉の開始にあたっては、予備折衝において、担当者数およびその氏名、交渉事項、日時、場所、時間について協議するのが通常です。ただし、この条件設定において、使用者側が特段理由がない条件設定に固執すると、それ自体が団交拒否とされる可能性があります。

(2008.4.12)

社会保険労務士法人ながたに 年金事務所 法務局一覧 労災保険の手引 雇用保険の手引 労働社会保険便利帳 税務便利帳 児童手当の手引 労務管理トピックス 労働組合の作り方 ギターEXP