労働組合の作り方
by Tobuki
都道府県の労働委員会→(再審査申立)中央労働委員会→(命令取消訴訟)地方裁判所→高等裁判所→最高裁判所
使用者が行った言動が不当労働行為となるかどうかを判定するための機関として、労働委員会が設けられています。担当する労働委員会は、原則として、労使いずれか一方の住所地もしくは主たる事業所の所在地または不当労働行為が行われた地の地労委が管轄します(労組令27条)。したがって、民事裁判に比べて申立人側にとって管轄による選択の幅が広くなっています。
労働組合が申立を行う場合は、労組法2条および5条2項に適合するか否かの資格審査を受けます。独立性が高い「支部」・「分会」、上部団体も、独自の申立権を有するとされています。不利益取扱事件については、組合員個人による申立も可能です。しかし、その他(団交拒否事件・支配介入事件)では、組合員個人による申立が可能かどうかについて、見解が分かれています。申立の相手方は法人そのものであって、工場・支店などの組織の一部は被申立人ではなく、不当労働行為の行為者本人も被申立人にはなりません。
救済の申立は、行為の日(継続する行為の場合は、その終了した日)から1年までです。
労働委員会は、審問の結果、申立事実の全部または一部に理由があると判定したときは救済命令を発し、理由がないと判定したときは申立棄却命令を出します。問題が複雑な場合は、命令が出るまでに数年を要することもまれではありません。
地労委の命令に対して、労働側・使用者側は15日以内に中労委に対し再審査の申立を行うことができます(労組法27条5項・11項)。一方、使用者側は、地労委命令交付の日から30日以内に、労働側は6か月以内(※平成17年3月末までは3か月以内でした)に、地方裁判所に地労委を被告として取消訴訟を提起することができます。使用者側は、中労委への再審査請求と取消訴訟の両方を同時行うことはできません。
日本工業新聞社事件 東京高裁 H15.2.25
元論説委員の解雇は、組合活動を理由としたものではなく、半年以上にわたり従業員として行うべき最低限の業務をも放棄したことが理由であり、就業規則所定の懲戒解雇事由に該当するとした。
日本工業新聞元論説委員の不当解雇の訴え棄却 東京地裁
労働組合活動を理由に産経新聞系の「日本工業新聞」(東京都千代田区)から不当に解雇されたとして、元論説委員の松沢弘さんが従業員の地位確認などを求めた訴訟の控訴審判決が25日、東京高裁であった。村上敬一裁判長は、組合活動を理由とした解雇ではなく、最低限の業務さえしなかったことが理由だとして、懲戒解雇処分を有効と判断。従業員としての地位を認めた一審・東京地裁判決を取り消し、松沢さんの請求を棄却する逆転判決を言い渡した。判決によると松沢さんは94年1月に新しい労組を結成し、委員長に就任。同年2月に論説委員から千葉支局長に配置転換された。都労委に救済を申し立てたが、同年9月に命令拒否を理由に懲戒解雇になった。判決は「支局長として管理業務を行わず、記者として最低限の取材活動をした形跡もない」などと述べた。(2003年2月)
(2008.4.12)
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